断捨離で格段に人生が生きやすくなった話

ライフスタイル・マインドセット

前回は、服や靴下の仕様を統一することで、暮らしの全工程から「決断疲れ」を消し去る思考の断捨離についてお話ししました。

こうした「持たない暮らし」を突き詰めていくと、時間や脳のエネルギーだけでなく、私たちの人生において最も大きな恩恵を受けるものがあります。

それが、「衣食住の『住』における選択肢が、格段に広くなる」ということです。

今回は、私が地方の60㎡の部屋から、東京のわずか8㎡の部屋へ極限の引っ越しを強行したリアルな体験談をもとに、モノを減らすことがどれだけあなたの住居の自由度を爆発的に高めるか、その本質をお話しします。

私たちは「モノを保管するため」に、高い家賃を払っていないか?

多くの人は、大学生や社会人になって一人暮らしを経験し、そこから恋人ができたり、家族が増えたりと、人生のフェーズが変わるにつれてどんどんモノが増えていきます。

例え一人暮らしのままであっても、新卒の頃に比べると、年齢とともに部屋の荷物はほとんど確実に増えていくものだと思います。

すると、次に引っ越しを考えるとき、無意識にこう考えてしまいます。 「今の荷物を収めるためには、これくらいの広さがないと厳しいな」

こうして、「引っ越しのための基準」が、自分の理想の暮らしではなく「モノのスペース」に支配されていく流れが生まれます。

当然、同じエリアであれば、部屋が広くなればなるほど家賃は高くなります。便利な都会で、かつ広い部屋となれば、お給料の大部分が家賃に消えてしまうような金額になってしまう。生きづらい…

その結果、多くの人は「家賃の安さ」と「部屋の広さ」を取るために、駅から遠かったり、会社から離れたりした「多少不便な場所」を妥協して選んでいるのではないでしょうか。

私たちは、自分が快適に暮らすためではなく、「増えすぎたモノを保管するため」に、毎月高い家賃を払い、不便な場所に身を置いているのかもしれないのです。

地方の60㎡から、東京の8㎡へ。私が「広さ」を捨てた理由

かつての私も、まさにこの壁にぶつかりました。 当時、私は地方の田舎にある60㎡の広い部屋に住んでいました。そこから東京の会社への転職を決断したのですが、ここで重大な問題が発生したのです。

田舎の60㎡にある荷物を、そのまま東京の便利なエリアに持ち込もうとすれば、到底自分のお金では払えないようなな家賃になってしまいます。

ここで私は、自分にとっての人生の優先順位を整理しました。 私にとって、どうしても許せないノイズがありました。それが「満員電車の通勤ラッシュ」です。

あの満員電車に毎日揺られるくらいなら、会社がある場所まで毎日歩いて通える「職住近接」の生活を送りたい。そのためには、都会の便利な場所に住むしかない。でも、家賃は抑えたい。

導き出した結論は、「部屋のスペースを極限まで削ぎ落とす」ということでした。

そうして私は、60㎡にあった家具や家電、50冊の本をすべて処分し、わずか8㎡(約4.5〜5畳)の極小の部屋へ引っ越したのです。通勤時間を短縮し、満員電車から解放されるために、モノを少なくせざるを得ない状況を自ら作りました。

まとめ:モノを持たない人は、世界中のどこにでも住める

この極端な引っ越しは、私の人生を大きく変えることになりました。

実際に部屋のモノを極限まで少なくして暮らしてみると、生活の満足度は驚くほど何一つ変わりませんでした。

それどころか、モノを持たない身軽さを手に入れたことで、「部屋の広さ」という呪縛から解放され、これまで家賃の手が届かなかった「最高に便利な場所」での生活を自由に選択できるようになったのです。

利便性を最優先にして選んだ都会の街は、信じられないほど快適でした。 通勤はもちろん、買い物、娯楽、ジム、美容院、歯医者、お気に入りのカフェからイベントまで、自分にとって必要な「人生の1軍の施設」が、すべて手の届く距離(徒歩圏内)に揃っているのです。

部屋はたったの8㎡しかありませんが、街全体が自分のリビングになったような感覚です。 移動のストレスがなくなり、必然的に外に出る機会も増えるため、心も身体も以前よりずっと健康的になりました。

「部屋が狭くなるからモノを減らす」のではありません。 「モノを減らすから、世界中のどこにある便利な場所でも、自由に家賃を抑えて住めるようになる」のです。

もしあなたが今、毎日の通勤ラッシュに消耗していたり、高い家賃に縛られているなら、一度「モノのためのスペース」を疑ってみてください。モノを手放した瞬間、あなたの衣食住の「住」の選択肢は、格段に広がるはずです。

コメント