前回、地方の60㎡の部屋から東京の8㎡の極小物件へ引っ越した私の経験をもとに、モノを減らすことで「住居の選択肢が格段に広がる」というお話をしました。
モノという重荷を手放せば、世界中、日本中のどこにある便利な街でも自由に選べるようになります。
じゃあ、選択肢が無限に増えた状態から、どうやって自分にとっての『最高の住居』を絞り込めばいいのか?
多くの人は、不動産サイトを開いて「南向き」「バストイレ別」「築浅」といった一般的などこの誰かが良いと判断した条件をなんとなく眺め、最後は「直感」や「感覚」で決めてしまいがちです。
しかし、それでは高確率で後悔します。 私が実践しているのは、「自分の1週間のスケジュールから物件を採点する」という、徹底的にロジカルな住居選択術です。
今回は、住んだ後の満足度を120%保証する、私の「住居の採点法」を紹介します。
まずは「1週間」をリスト化し、あなたの暮らしの主役を暴き出す
私の住居選びは、「自分が何に一番時間と移動回数を費やしているか」の分析からスタートします。
参考までに、私のある1週間のスケジュールを例に挙げてみましょう。
- 会社への出社: 週5日間(往復10回)
- ジムでのトレーニング: 週2〜3回
- スーパーでの買い物: 週2〜3回
- カフェでの読書やリラックス: 週1〜2回
- 散歩やその他イベント: 気が向いた時にたまに
こうして可視化すると、私の生活の大部分は「会社」「ジム」「スーパー」「カフェ」への移動で構成されていることが一目で分かります。
これは人によって全く異なります。「週5で会社に行く人」もいれば、「週4で特定のイベントや遊び場に行く人」「毎日のように特定のスーパーに通う人」もいるでしょう。
まずは、綺麗にまとめようとせず、あなたの1週間の足跡をすべてリスト化してみてください。自分がどこに多く行くのか(どこから一番大きな恩恵を受けるのか)が、冷徹なデータとして判明します。
行き先までの距離を採点する
行くべき場所がリスト化できたら、ここからが本番です。候補となる物件を並べ、各項目を「5点満点」で採点していきます。採点する際には、Excelでもスプレッドシートでも紙でもなんでもOKです。
採点の基準は、その物件から目的地までの「ドアtoドアの移動時間」です。
例えば、私の最優先項目である「会社」であれば、
- 徒歩10分以内:5点
- 徒歩20分以内:4点
- 徒歩30分以内:3点 ……のように設定します。
同じように、「ジムまで徒歩5分だから5点」「お気に入りのカフェまで30分かかるから2点」「スーパーは2分で行けるから5点」といった形で、エクセル表を埋めていきます。
もちろん、生活には「利便性」だけでなく「お金」も重要ですから、「家賃が5万〜6万円なら5点」といった家賃の軸も項目に追加します。古さや周辺環境の悪さなど、どうしても譲れないマイナス要因がある場合は、減点項目として組み込んでも面白いでしょう。
必殺技:自分が最も大切にしたい「1軍項目」は点数を2倍にする
すべての点数を入力し、合計得点が一番高い物件が「あなたの理想の住居」……となるのですが、ここで私独自の絶対的な隠しルールを導入します。エンタメ要素ありです。
それは、「自分の中で最も重要で、絶対に譲れないコアな1項目だけ、点数を2倍にする」という条件です。
私の場合は、満員電車を回避するための「会社への距離」でした。ここを2倍のウエイトに設定することで、全体の点数が一気に引き締まり、自分のライフスタイルに100%特化した「本当に行くべき物件」が点数順に美しくランキング化されます。
まとめ:ロジックで選んだ家は、住んだ後の満足度が下がらない
「なんとなく部屋が綺麗だから」 「家賃の割に広そうだから」
そんな曖昧な感覚で選んだ家は、実際に暮らし始めてから「会社まで地味に遠くて毎朝しんどい」「近くに気軽に使えるジムがなくて通わなくなった」といった、日々の小さなノイズに生活の質を蝕まれていきます。
自分の1週間の行動から逆算し、「こういう理由があるから、私はこの部屋に住むんだ」と明確なロジックを持って決めた家は、住んだ後の満足度が驚くほど高いまま維持されます。
住まいとは、モノを置く場所ではなく、あなたの時間を最適化するための「ベースキャンプ」です。
ぜひ一度、次の引っ越しの前には不動産屋に行く前にエクセルを開き、あなただけの「人生のタイムスケジュール」を採点してみてください。

コメント