前回、車やジム、日用品のストックを街のインフラにアウトソーシングして、身軽に生きる「持たない暮らし」のシステムについてお伝えしました。
私はかつて、最寄り駅まで車で20分、過疎化で地元の小中学校が廃校になるレベルの田舎で生まれ育ちました。その後、他の地域での生活や社会人を経て、転職活動を機に東京の会社を選び、移り住んだという人生のプロセスを歩んできました。
こうした多様な地域での生活とキャリアを経験したからこそ、身に沁みて分かったことがあります。
それは、「自分が本当にやりたいことを探し、挑戦するためには、まず『選択肢が最も多い環境』に身を置くことが不可欠だ」ということです。
「とにかく都会に移住せよ」と言いたいわけではありません。今回は、自分の可能性を狭めないための環境選びの本質と、理想のキャリアに辿り着くための「自己理解」についてお話しします。
「やりたいことができない状況」に身を置き続けるリスク
多くの人が、「今の職場でこのまま働き続けていいのだろうか」「もっと違う仕事に挑戦してみたい」というモヤモヤを抱えています。
しかし、求人数や職種が限られている地域にいると、そもそも「この仕事をやりたい」と思っても挑戦する打席すら存在しないことが多々あります。納得感がないまま「他に仕事がないから、ここで耐えるしかない」と1つの会社に依存し続けると、キャリアを自ら切り開く感覚が失われ、思考停止に陥ってしまいます。
最も避けるべきなのは、「自分のやりたかったことに挑戦すらできない状況」に、自分の身を置き続けてしまうことです。
もしあなたに少しでもやってみたいこと、興味のある分野があるのなら、それができる可能性(チャンス)が最も高い場所へ、自ら動いて飛び込んでいく必要があります。そして、日本においてその可能性が一番開かれている場所が、人口も企業も圧倒的に集まっている東京である、というのは紛れもない事実です。下記のデータを見ても、東京の求人数は国内2位の大阪と比べて約5倍もの差があります。
都道府県別 求人数ランキングを発表/SalesNow DBレポート
一度「外の世界」を見るからこそ、自分に合う生き方が見えてくる
大切なのは、東京に住み続けることそのものではありません。
選択肢が無数にある環境に一度身を置き、実際にやりたかったことに挑戦し、多様な経験を積む。そうして初めて、「自分には一体どんな仕事が向いていて、どんな環境が心地いいのか」という、本当の自己理解が進むのです。
実際に外の世界を経験した結果、 「やっぱりこの仕事が楽しいから、このまま東京でキャリアを極めよう」と思ってもいいし、 「一通り経験して自分の得意なことが分かったから、次は地方都市のあの企業で力を発揮しよう」と方向転換してもいい。 あるいは、「色々な場所を見たけれど、やっぱり地元の静かな環境で自分の人生に集中するのが一番自分に合っている」と戻る選択をしてもいいのです。
ずっと同じ場所に留まり、選択肢のない世界で悩んでいても、自分の本音や適性が見えてくることは絶対にありません。一度「人生の打席」が多い場所に飛び出して、経験値を積むからこそ、その後のキャリアを自分でコントロールできるようになります。
まとめ:一歩を踏み出した経験が、これからの人生選択の支えになる
私は田舎の暮らしを否定しているわけでは決してありません。いろいろな世界に身を置いたからこそ、たまに実家に帰ると「自然が多くて静かで、時間がゆっくり流れる本当に素晴らしい場所だな」と、その独自の良さが今なら心の底からよく分かります。
都会が良い、地方が悪い、という二元論ではないのです。 大切なのは、「自分のやりたいことに嘘をつかず、それが実現できる環境に一度飛び込んでみる」という姿勢です。
年齢を重ね、守るべきものが増えるほど、拠点を動かして新しいキャリアに挑戦するプレッシャーは大きくなります。だからこそ、若いうちにこの「環境を変えて自分の可能性を試す」という行動を経験しておくことを強くおすすめします。
興味が少しでもあるのなら、それができる場所に飛び込み、たくさんの選択肢に触れてみてください。その一歩を踏み出したという事実こそが、あなたの今後の人生を支える大きな軸になるかもしれません。

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