転職を決意|大企業を辞めた私が30代でまた大企業を選ぶ理由

ビジネスバッグを持った人が、大きなビルへ続く道に立っているイラスト 暮らし方・働き方
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「今の会社、成長はできる。でも、ここで長く幸せになれるかと聞かれると……自信がない」

そんなモヤモヤを抱えたまま、毎日なんとなく働いていませんか?

結論から書きます。私は転職を決意しました。そして次は、大企業を狙います。

以前、「大企業の安定を捨てて、私が『働く場所』を自分で選んだ理由」という記事を書いた本人が、です。矛盾しているように見えるかもしれません。でも私の中では、ちゃんと一本の線でつながっています。この記事では、その理由と、次の会社をどう選ぶかの「実験計画」を正直に書きます。

過去の私は「安定を捨てる側」だった

新卒で入ったのは、数千人規模のホワイト企業でした。人間関係にもチャンスにも恵まれていたのに、地方への転勤をきっかけに「自分の人生を、会社の一存に委ねすぎている」という違和感が膨らみ、そのレールを降りました。

当時の私は、「29歳までは、とにかく色々な経験を積む実験期間にする」と決めていました。その言葉どおり、20代で3社の環境を経験しています。

そして今、私は30代になりました。当時のロードマップでいえば、実験期間を終えて、答えを出す時期です。

成長できる会社。でも、長く幸せになれる場所ではなかった

きっかけは、家族のこれからを考えたときでした。共働きの夫婦として、この先の生活を本気で想像してみたら、今の環境のままでは足りないものがはっきり見えてきたんです。

  • 営業数字に対する大きなプレッシャー
  • 上司からの詰めや、人格否定に近い発言
  • それでいて、社内に教育や共有の文化がない
  • 育児休暇がほぼ取れない。福利厚生による支援やフォロー体制も足りていない

残業も少なくはありません。土日や持ち帰りの作業を含めると、実際は月50時間ほどになります。

ただ、正直に言うと、つらいのは時間の長さではありませんでした。詰められて、教えてもらえず、休むこともできない。この組み合わせのほうが、ずっと重かったんです。

誤解のないように書いておくと、今の会社を悪く言いたいわけではありません。キャリアや個人の成長可能性は、間違いなく大きい環境です。実際、ここで鍛えられた部分はたくさんあります。

ただ、自分の胸に手を当てて考えたときの答えは、こうでした。

私自身が長期的に幸せを掴むには、この環境では難しい。

成長できることと、幸せでいられることは、必ずしも同じではない。20代の私が気づけなかったことです。

妻の反応は「いいんじゃない?」

妻には、考えたことをそのまま伝えました。

反応は、拍子抜けするほどあっさりしたものでした。特に驚く様子もなく、「いいんじゃない?」。

むしろ話していて分かったのは、妻としては、大手企業のような安定した場所へ行ってほしいと思っていたらしい、ということです。私が一人で悩んでいる間に、妻のほうはとっくに答えを持っていたのかもしれません。

安定を捨てて挑戦したから、安定を選び直せる

「一度は大企業を辞めたのに、また大企業?」と自分でも思いました。でも、出てきた答えはシンプルでした。

安定を捨てて最初チャレンジをしてみた結果、今の人生フェーズには大企業がいいなと思った。

これは「挑戦に負けて逃げ帰る」話ではありません。実験をして、結果が出たから、次の選択を変える。それだけのことです。

もし新卒の会社にずっといたら、私は今も「外に出たら、もっと成長できたのかも」というモヤモヤを抱えていたはずです。一度レールを降りて、成長の手応えも、その代わりに削られるものも自分で味わったからこそ、「今の自分に必要なのは、家族との時間の余白を守れる安定だ」と、迷いなく言えるようになりました。

前の記事で書いた「仕事は変えていい」というカードは、挑戦するときだけのものではありません。人生のフェーズが変わったら、安定のほうへ切ることもできる。今回、それを自分で確かめることになりました。

次の会社の選び方:「見える順フィルター」

ここからは、転職活動の実験計画です。

正直に言うと、私がいちばん重視したいのは教育やフォロー体制です。今の会社でいちばん苦しかったのが、そこだったからです。でも、これは求人票や会社のホームページを見ても、外からはほとんど判断できません。

そこで、大事な順ではなく「外から見える順」に条件を並べて、先にふるいにかけることにしました。名付けて「見える順フィルター」です。

1勤務地
外から:すぐ分かる

夫婦お互いが通える距離でなければ、その時点でNG。

2年収
外から:だいたい分かる

求人票と面談で確かめられる。

3育休などの福利厚生
外から:数字があれば分かる

制度があるかだけでなく、実際に使っている社員の数まで分かればなお良し。

4教育・フォロー体制
外から:ほぼ分からない

本当は優先度が高い。だからこそ、1〜3で絞ったあとに確かめる。

① 勤務地:お互いが通える距離でないとNG

共働きなので、私だけが通いやすくても意味がありません。どちらかが無理をする前提の働き方は、いずれ家庭のどこかにしわ寄せが来ます。ここは条件ではなく、足切りです。

私が通勤時間にこだわる理由は、こちらに書いています。

→ 会社の近くに住む、東京を離れた理由

② 年収

家族の生活を支える土台です。求人票と面談で、外からでもかなり正確に確かめられます。

私の基準は、理想は今より下げないこと。安定を取りにいく転職で、家計が不安定になっては本末転倒だからです。

収入が変わっても家計が揺れないよう、我が家はお金の流れを先に自動化しています。

→ 共働き夫婦の家計管理|口座を自動化した仕組み

③ 育休などの福利厚生と、実際に使っている人の数

制度が「ある」ことと、「使える」ことは別物です。今の会社でそれを痛感しました。だから見たいのは、制度の一覧よりも実際に取った人の数です。

調べてみると、2025年4月からは、従業員300人を超える企業に男性の育休取得率などの公表が義務づけられています(それまでは1,000人超の企業が対象)。つまり、ある程度の規模の会社なら、この数字を外から確かめられるということです。大企業を狙う理由が、ここにもひとつあります。

→ 男性育休取得率の公表義務の対象拡大(税務研究会)

④ 教育・フォロー体制:最後に確かめる

いちばん大事なのに、いちばん見えない条件です。だから順番を最後にしました。見えるもので先に候補を絞っておけば、この見えにくい条件を確かめることに時間を使えます。

どう確かめるかは、まさにこれからの実験です。ひとつヒントになっているのは、転職エージェント3社と面談したときに聞いた、こんな話です。

組織の人数が多ければ多いほど、体制を整えないと組織として運営できない。だから、規模が指標になるかもしれない。

なるほど、と思いました。少人数なら「できる人の背中を見て覚えろ」でも回ってしまいますが、人数が増えると、教える仕組みや共有の仕組みがないと組織がもたない。見えない条件を、見える条件(会社の規模)で推し量るわけです。もちろん規模が大きければ必ず良いとは限らないので、あくまで参考のひとつとして使っています。

新卒のときも、外からは見えない「本物のホワイト企業」を、営業利益率とOB訪問で見抜こうとしました。そのときのやり方はこちらです。

→ 本物のホワイト企業を見抜いた単純な戦略

まとめ:人生のフェーズが変わったら、働く場所も選び直していい

  • 成長できる会社と、長く幸せでいられる会社は、同じとは限らない
  • 安定を捨てて挑戦した経験があるから、今の自分には安定が合うと迷わず言える
  • 次の会社は、大事な順ではなく「外から見える順」でふるいにかける

私の転職活動は、まだ始まったばかりです。この「見える順フィルター」がうまく働くかどうかも含めて、実験の途中経過はまたこのブログで報告します。

もし今、あなたも「成長はできるけど、ここでずっと幸せかは分からない」と感じているなら、小さな一歩として、今日5分だけ、自分が譲れない条件を4つ紙に書き出して、「外から見える/見えない」に分けてみてください。見えるものから順に並べ替えるだけで、求人の見え方が少し変わるはずです。

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